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Diairy

読者が集中力を保ちつつ、文章に引き込まれるための最適な長さとは何か?

最近、「インターネットの歴史」を調べている。
その知見を記事にまとめようと考えているが、 書くときに最も大事なのは読者の立場に立つことだ。
読者が文章を読むとき、 何が彼らの注意を引きつけ、 どれくらいの時間それを持続できるのか。
さらに、文章の最適な長さについても知りたくなり、 このテーマについて調べてみた。

そこで、いくつか興味深い研究結果を見つけたので共有したいと思う。

まず1つ目は「オンライン読者の集中力と最適なテキスト長に関する研究」である。

ニールセン・ノーマン・グループの調査によると、
オンライン読者はWebページ上のテキストの平均20%しか読まないとされている。
また、読者の注意力はページの上部で高く、下に行くにつれて低下する。
(参照: Nielsen, J. (2008). How Little Do Users Read? Nielsen Norman Group.)

また、Medium.comのデータ分析によると、
読了時間が7分程度の記事が最もエンゲージメントが高いとされている。
これは約1,600語、文字数にすると約3,200~4,000文字に相当する。
(参照: Medium Data Lab. (2013). The Optimal Post is 7 Minutes.)

2つ目は、「コンテンツの長さとSEO、エンゲージメントに関する研究」である。

SERPIQの研究では、検索結果の上位にランクインするコンテンツの
平均の長さは2000語以上であることが示されている。
長めのコンテンツは、深い情報提供が可能であり、
検索エンジンからの評価も高いとされている。
(参照: SERPIQ. (2012). Correlation Between Content Length and SERP Position.)

マーケティングプラットフォームHubSpotは、
ブログ記事の最適な長さを2,100~2,400語(約4,200~4,800文字)と推奨している。
これはSEOと読者エンゲージメントの両方を考慮した結果である。
(参照: HubSpot. (2021). How Long Should Your Blog Post Be?.)

3つ目は「読書速度と集中力に関する研究」である。

BPSの研究によると、一般的に成人の平均的な読書速度は1分間に約300~400文字だということだ。
集中力が持続する時間は個人差があるが、
オンラインでは約5~10分が目安とされている。
(参照: BPS Research Digest. (2010). How Long Can People Maintain Focus on a Task?.)

4つ目は、「読解力とテキスト構造に関する学術研究」についてだ。
Swellerによる研究によると、
読者の認知負荷を減らすことで理解度の向上が示されている。
情報を短い段落やセクションに分けることで、
読者は情報を処理しやすくなる。
(参照: Sweller, J. (1988). Cognitive Load During Problem Solving: Effects on Learning. Cognitive Science, 12(2), 257–285.)

また、Carpenterらの研究によると、
テキストの長さよりも、
言葉の難易度や文章構造が読解力に影響を与えることが示唆されている。
簡潔で明瞭な文章は、読者の理解を助けることがわかる。
これらはポールグレアムがシンプルに書くことに
重点を置いていることに近い。

これらの研究から分かることは、
最適な文字数は約2,000~4,000文字であること、
その文章はより理解しやすく書くことで
読者をサポートすることになるということだ。